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アメリカにおける不動産

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〔アメリカにおける不動産の考え方〕 住宅需要は高まっている

○データと現場感覚の双方からみて、従来以上に高まっている。ニューヨーク、ワシントンD.C、ロサンゼルス、ラスベガスなど、現地の物件を視察した際にも、マルチプル・リスティング・サービス(MLS)を用いてリアルターが検索してくれる不動産物件の流動性は高水準であった。物件を視察できても、既に当該物件には他のリアルターが先行して手続きを進めていたり、エスクロー手続き開始されたりしている場合が多かったからである。
○投資家の視点からみると、ニューヨークやロサンゼルスなどの大都市中心部では、元々物件価格自体が高止まりしていることから、リターンは非常に低い状況にある。しかし、それら大都市周辺部やラスベガスなどでは、賃料収入に加えてキャピタルゲインをねらう投資家が物件を探し回っている状況という。

〈住宅は基本的に民間・個人の問題〉
○国(連邦政府)が介入することではないというのが伝統的な考え方である。連邦政府の住宅政策は基本的には持家促進であり、個人の住宅所有を助けるものとして意図され実行されてきた経緯がある。そして、住宅は米国で暮らす人々に生活の資質向上の意欲とともに、財産や投資としてより高価で質の高いものへと向かわせる動機を与えてきたといえる。

〈住宅は重要な貯蓄手段〉
○所得や地位の向上に合わせて住み替えが頻繁に行われており、住宅は耐久消費財と云うよりも重要な貯蓄手段として位置づけられている。このため将来の住み替え時に住宅を高価格で売却できるように、リモデリング(増改築などによる「改修」と物的劣化を防ぐための【維持・補修】の両方を含む)が活発に行われている。この結果、新築住宅にこだわらず、維持管理の状態の良い既存住宅を購入するか、購入後リモデリングを行い、より価値のある住宅所有を実現したり、価値を高めて住み替えたりするライフスタイルが醸成されている。
○米国民にとって、不動産投資{特に住宅投資}とは、インカムゲインだけでなくキャピタルゲインも期待できる、流動性や透明性の高い投資機会である。金融資産とともに不動産投資も加え、最適なポートフォリオを得るとの見方が強い。ただし、高額な投資であることから、有利な融資が得られることが不動産投資の前提となることが多く、融資条件が著しく緩和されていた時期に住宅バブルが発生したことは、米国民の行動としては非常に合理的であったといえる。

〈土地・建物は一体〉
○アメリカでは、元来土地に対する絶対的・単一の所有権と云うものを観念してない。土地枝の権利は権能の束として認識され、日本の所有権に近い感覚で売買される権利としてはfee simple absolite in possession がある。この場合、保有期間は無制限で、使用・収益・処分の自由があり、多くの州において無遺言相続できる。